一茶 雀子も梅に口開く念仏哉 4月14日(旧暦 閏二月二十四日)金曜日
雀子も梅に口開く念仏(ねぶつ)哉 一茶
文化元年三月五日(1804年4月14日すなわち219年前の今日)の江戸本所での吟。「文化句帖」同日の条、後段に「此日此聖人、霊山寺にて教化し玉ふとて、(略)かゝる折に通りかゝるも、神仏の引合にやと道場に上がれば、(略)結跏趺坐のありさまも凡人にかはれり。声ハ飄々と風の竹木を吹くがごとし。(略)目の前に逢い奉ることのうれしさよ」として掲句が記されています。
この聖人とは念仏行者の篤音(徳本)阿闍梨。徳本(とくほん)は、20年余り紀伊の深山で修行してこの年の2月に江戸に下っていました。一茶は「彼土の鳥けだものゝなごりおしくやあらん、別おしくやあらん。 聖人(しやうにん)に見放されたる桜哉」と同日の条前段で、もう1句詠んでいます。
この時期、桜の花はまだ散り残っていたかもしれませんが、掲句の梅は花ではなく梅の木だと思われます。雀は花のない梅に飽きて欠伸をしているとも読めますが、熱心な浄土教信者であった一茶ですから、やはり雀子も唱和しているのでしょう。
chatGPT斎* 今日の一句 梅の花 風に揺られて 鳥の囀り *一茶もびっくり!今後その日にchatGPTが詠んだ句も掲載します。
以下、「(公益社団法人)俳人協会・俳句文学館」HP「今日の一句:2020年04月」の「四月十四日」欄からの引用です。
| 舟を漕ぐ蛙のゐたり一茶の地 | 進藤一考 |
一茶の地だから蛙が念頭にあった。北信濃は春の只中だった。 「進藤一考集」 | |

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