蕪村 行春や眼に合わぬめがね失ひぬ 4月16日(旧暦 閏二月二十六日)日曜日

行春や眼に合わぬめがね失ひぬ 蕪村

明和六年三月十日(1769年4月16日すなわち254年前の今日)、京の召波亭句会での吟。(推定「蕪村俳句集 尾形仂校注」)召波は蕪村の門弟。

この日の句会で、暮春の句を数多く読んでおり、嘱目の句と思われるものもありますが多くは題詠の句のようです。また掲句のように破調の句もあります。

肘白き僧のかり寝や宵の春 あちら向に寝た人ゆかし春の暮 

歩き歩き物おもふ春のゆくへかな けふのみの春をあるひて仕舞けり 

最後の「けふのみの」の句は明らかに3月尽を詠んだ句ですから、三月十日ではなくて二十九日(明和六年三月は小の月)に詠んでくれれば、「今日詠まれた句-日めくり俳句-」ブログとしましては気持ちよかったのですけれど…

chatGPT斎 今日の一句   散りゆくはな 風にゆれる 春のさざめき

以下、「(公益社団法人)俳人協会・俳句文学館」HP「今日の一句:2023年05月」の「五月二十日」欄からの引用です。

眼鏡ちて新樹光藤本安騎生

先生は「俳句は生活記録」も大切なことと教えられた。眼鏡を借りて、新樹の陽光の中に生かされている幸せを記録したかった。

「藤本安騎生集」
自註現代俳句シリーズ八( 一六)

コメント

コメントを投稿

このブログの人気の投稿

芭蕉 ちゝはゝのしきりにこひし雉の声 4月27日(旧暦 三月八日)木曜日

芭蕉 夏草や兵どもが夢の跡 6月29日(旧暦 五月十二日)木曜日

蕪村 牡丹散て打ちかさなりぬ二三片 6月13日(旧暦 四月二十五日)火曜日