芭蕉 春雨の木下につたふ清水かな 4月25日(旧暦 三月六日)火曜日 霜止出苗*(しもやんでなえいず)
苔清水 春雨の木下につたふ清水かな 芭蕉
昨日の「扇にて」の句のあとに「笈の小文」に掲載されており、貞享五年三月二十五日(1688年4月25日すなわち335年前の今日)頃の吟です。
苔清水は奥吉野の西行庵跡近くにある岩間の湧き水で「とくとくの清水」ともいわれます。芭蕉は、四年前の貞享元年九月(1684年10月)にも訪れ「西上人の草の庵の跡は、奥の院より右の方二町計わけ入ほど、柴人のかよふ道のみわづかに有て、さがしき谷をへだてたる、いとたふとし。彼とくとくの清水は昔にかハらずとみえて、今もとくとくと雫落ける。 露とくとく心みに浮世すゝがばや」と「野ざらし紀行」に書き残しています。
* 貞享暦の七十二候では、「牡丹華(ぼたんはなさく)」でした。 **西行の「とくとくと落る岩間の苔清水くみほす程なき住居哉」に拠ります。
chatGPT斎 今日の一句 かき分けて 春雨の 源流に立つ

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