寂照 夏草よ吾妻路まとへ五三日 5月11日(旧暦 三月二十二日)木曜日 蚯蚓出(きゅういんいずる)
夏草よ吾妻路まとへ五三日 寂照*
脇は芭蕉 かさもてはやす宿の卯の雪
鳴海の知足亭からいったん熱田に引き返し桐葉らと歌仙興行に明け暮れていた芭蕉は、九日また鳴海に戻ります。「知足斎日々記」貞享二年四月九日(1685年5月11日)の条に「江戸深川元番所森田惣左衛門御屋敷松尾桃青芭蕉翁一宿 如意寺にて俳諧歌仙有」と記されており、この時の歌仙の発句が掲句です。また、この記述より当時の芭蕉庵は深川元番所にあったことがわかります。そして翌日「十日 青天 桃青丈江戸へ御下り。」とあり、芭蕉は江戸に向かいます。
*寂照は、知足の剃髪後の号。なお、「五三日」は数日の意。
chatGPT斎 今日の一句 夏草の中で迷い続けた鶴はいつ飛ぶ
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