芭蕉 入りかゝる日も程々に春のくれ 5月18日(旧暦 三月二十九日)木曜日
入りかゝる日も程々に春のくれ 芭蕉
元禄二年三月二十九日(1689年5月18日すなわち新暦と旧暦の暦が2023年の今日と全く同じ日)に、おくのほそ道の旅に深川を出立して三日目、間々田宿を出た芭蕉は小山宿で日光街道を逸れて室の八島に参詣しました。「おくのほそ道」には収録されませんでしたが、この時、糸遊に結つきたる煙哉 入りかゝる日も糸遊の名残哉 という歌枕を題材の句を詠んでいます。曽良の「旅日記 俳諧書留」に「糸遊の名残哉」の横に「程々に春のくれ」と併記してあり、芭蕉の推敲の句が掲句です。元禄二年三月は小の月でしたから、この日は「三月尽」、暦の上では春の終わる日に当たってたので、季への挨拶に一応詠んでみたといったところかもしれません。
今日の栃木県は快晴で32~3度とこの時期にしてはとんでもない暑さでした。元禄二年はそれほどのことはなかったでしょうけれど、新暦で5月18日ですから「春の暮」とはとても感じられなかったに違いありません。
chatGPT斎 今日の一句 春暮れの空気、突如として滑稽な夢

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