芭蕉 能なしの寝たし我をぎやうぎやうし 5月20日(旧暦 四月朔日)土曜日

 能なしの寝(ねむ)たし我をぎやうぎやうし(行々子*) 芭蕉

元禄四年四月二十三日(1691年5月20日)、芭蕉は引き続き嵯峨野の落柿舎に滞在しています。 「暮に及て去来京より来ル。膳所昌房ヨリ消息。大津尚白より消息有。凡兆来ル。堅田本福寺**訪(おとづれ)テ其(夜)泊。凡兆京に帰ル。」と日記に書き残しています。掲句はこの時の吟です。

凡兆は、「題落柿舎」として、豆植うる畑も木部屋も名所かな の句を詠みました。

*「行々子」はオオヨシキリ。「ギョギョシ、ギョギョシ」と鳴くことから。 **本福寺住職の千那。

chatGPT斎 今日の一句  昼寝の間 夢の中から聞く 鳥の声

以下、「(公益社団法人)俳人協会・俳句文学館」HP「今日の一句:2020年05月」の「五月二日」欄からの引用です。

遠葭切(とおよしきり)をしかと瀧 春一

潮来あたりの水郷の人の話では、葭切は必ず五月の八十八夜になると来るという。実際、八十八夜に水郷で聞いた声は、まぎれもなく葭切だった。

「瀧 春一集」
自註現代俳句シリーズ三( 一九)

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