芭蕉 梅こひて卯の花拝むなミだかな 5月7日(旧暦 三月十八日)日曜日

梅こひて卯の花拝むなミだかな 芭蕉

「野ざらし紀行」に「此僧*予に告げていはく、円覚寺の大顚和尚**、今年睦月の初、迁化し玉ふよし。誠や夢の心地せらるゝに、先、道より其角が許へ申遣しける。」としてこの句が掲げられています。

この日、貞享二年四月五日(1685年5月7日、338年前の今日)付の其角宛の書簡が残されています。「(略)今ほど帰庵に趣き、尾陽熱田に足を休る間、(略) 月まだほのぐらきほど、梅のにほひに和して遷化したまふよし、こまやかにきこえ侍る。旅といひ、無常といひ、かなしさいふかぎりなく、折節のたよりにまかせ、先一翰投机右而已。 梅恋て卯花拝ムなみだかな ばせを」

*路通の事。 **円覚寺第164世住持。其角の禅の師で、自筆年譜に十六歳「円覚寺大顚和尚詩学 易伝授」と記しており、「其角」号の名づけ親です。

chatGPT斎 今日の一句  卯のはなの 花弁ごとなり 月明り

コメント

  1. "梅こひて卯の花拝む"とありますが、この句はバイカウツギと何か関係あると考えられるでしょうか?。この句の後にこの句を偲んでバイカウツギ:梅花空木、を名付けたとか…(-。-;

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  2. 多分ですが、そんなことはないと思います。

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