其角 花あやめ幟もかをるあらしかな 6月11日(旧暦 四月二十三日)日曜日 腐草為螢(ふそうほたるとなる)

花あやめ幟(のぼり)もかをるあらしかな 其角  

元禄三年五月五日(1690年6月11日)江戸での詠。子を思う其角の心が通じ、端午の節句には五月雨も心したようですが、風がきつかったみたいです。

同日に嵐雪の 樗(あふち)佩(おび)て*わざとめかしや芝肴 の句が掲載されていますので、其角は子供そっちのけで、嵐雪らと日本橋か芝浜あたりで新鮮な江戸前の海老や魚に舌鼓を打っていたのでしょう。

*端午の節句に樗(栴檀)の葉を腰に帯びて悪疫を払うという古俗。菖蒲を頭に付けたり屋根に挿したりするのと同様の風習。

chatGPT斎 今日の一句  あやめ咲く ネオンの街が 瞬く夜

今日は、七十二候「腐草為螢」です。

以下、「(公益社団法人)俳人協会・俳句文学館」HP「今日の一句:2019年05月」の「五月二十九日」欄からの引用です。

地より湧き地に還る水花菖蒲鍵和田秞子

この句は確か京王百花苑の花菖蒲だったと思う。もっともどこの菖蒲苑でも大体こんこんと水が湧き、苑をうるおしているが。

「 鍵和田秞子集」
自註現代俳句シリーズ五( 一一)

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