芭蕉 卯花も母なき宿ぞ冷じき 6月21日(旧暦 五月四日)水曜日 夏至・乃東枯(ないとうかるる)
卯花も母なき宿ぞ冷(すさま)じき 芭蕉
其角の母が四月八日に亡くなり、その五七忌の追善三ッ物の発句です。貞享四年五月十二日(1687年6月21日)「五七の日追善会」、脇を其角、第三を嵐雪が付けています。
香消残る短夜の夢(其角) 色いろの雲を見にけり月澄て(嵐雪)
二十六歳の其角は、「四月八日、母のみまかるけるに 身にとりて衣がえうき卯月哉」、また「初七ノ夜いねかねたりしに 夢に来る母をかへすか郭公」と偲んでいます。*
今日は、二十四節季の夏至、七十二候の乃東枯、ウツボグサ**が枯れ始める時候となりました。
*其角は、亡母の4回忌に当たる元禄三年(1690年)「追福の一夏百句を思い立ち」「花摘と名付侍る」句日記を残すことになります。
**6月20日前後にウツボグサを探し歩いたのですが、見つけることができませんでした。写真は、7月1日岩手県の鳴子温泉の近くで見かけたものです。さすがに北国のせいでしょうか、この時期まだ花が残っていました。(7/4追記写真共)
Bing亭 今日の一句 卯花咲く 母の手紙に 春の便り


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