其角 ものゝふの幟甲や庫の内 6月8日(旧暦 四月二十日)木曜日
ものゝふの幟甲(のぼりかぶと)や庫の内 其角
昨日に続き端午の節句前の其角の句で、元禄三年五月二日(1690年5月2日)江戸での詠です。「かぶと取出すをみて」と前書があります。本句も亡母四回忌のあたり詠まれた「花摘」にあります。
貞享四年(1687年)其角は母を亡くし、「四月八日母のみまかりけるに 身にとりて衣がへうき卯月哉」と詠み、この年の端午の節句には、「端午三七日(みなぬか)*にあへりければ」と前書して、我嘆(わがなげき)かぶとうらやむわらべかな と詠んでいます。
見かけによらず其角二十八歳、子煩悩のようです。
Bing亭 今日の一句 竜舟競う 五月の川面 鼓動に合わせ
*日数から言えば四七日のはずなのですが、「四」を嫌い「見ぬ」に通ずる「三」とあえてしたのか作者の意図は不明です。

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