芭蕉 五月雨の空吹き落せ大井川 6月9日(旧暦 四月二十一日)金曜日

 

五月雨の空吹き落せ大井川 芭蕉 

「はこねまで御大儀忝く、(略) 十五日嶋田へ雨に降られながら着き申し候。(略)其夜雨風、大井十六日渡り留り申し候」と十六日曾良に書き送った芭蕉でしたが、「五月の雨風しきりに落ち、大井川水出で侍りければ島田にとどめられて、如舟、如竹などといふ人のもとにありて」と前書して、元禄七年五月十七日(1694年6月9日)島田宿如舟宅で詠んだ一句。同日吟として、「駿河の国に入て 駿河路や花橘も茶の匂ひ」の挨拶句が残されています。

曽良に箱根まで送られた芭蕉は、雨の中十五日に島田に到着しましたが、大雨のため翌日から結局十八日まで渡りが止まり、足止めされます。

Bing亭 今日の一句  五月雨の 滝轟々と 白き泡

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