芭蕉 さみだれをあつめて涼し最上川 7月15日(旧暦 五月二十八日)土曜日

さみだれをあつめて涼し最上川 芭蕉

立石寺(山寺)の宿坊に一泊して、芭蕉は大石田のに戻り高野平右衛門(一栄)宅に落ち着きます。ただ、「其夜、労ニ依テ無俳。休ス。」と曽良旅日記にありますように、疲れて休むだけでした。舟問屋の一栄宅は最上川の河港のほとりにありました。

翌日、元禄二年五月二十九日(1689年7月15日)、掲句を発句に四吟歌仙を巻き始めましたが、どういう訳か一巡終えたところで歌仙を中断、芭蕉は連衆の一栄と川水の二人を誘い、お寺参りに出かけます。

御承知のように、掲句はのちに中七を「あつめて早し」と改められ、おくのほそ道の最上川を下った折の句として収録されます。実際は六月三日のことで五月ではなくなっていましたが…

Bing亭 今日の一句  大河暴流 荒々とした 息吹よ

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