山頭火 てふてふひらひらいらかをこえた 7月19日(旧暦 六月二日)水曜日

てふてふひらひらいらかをこえた 山頭火

「旅日記」昭和11年(1936)7月19日の条に、平泉 ここまで来しを水飲んで去る、永平寺 てふてふひらひらいらかをこえた など多数の句が記されています。

山頭火は、この年3月の初め神戸を皮切りに関西、東海、東京、信濃寺、北陸道からおくのほそ道等を漂泊し、7月中旬大阪から竹原まで帰っていました。そして18日生野島に渡り一泊、19日夕方竹原に戻っています。

永平寺に参篭したのは7月4日から9日でしたので、掲句が詠まれたのはそれから19日までの間となりますが、どうも参篭中のではないように思います…

同じ日の条に、「竹原 生野島」として / 萩とすすきとあをあをとして十分 / すずしく風は萩の若葉をそよがせてそして / そよかぜの草の葉からてふてふうまれて出た / などの句があり、このそよかぜの草の葉から生まれた「てふてふ」が永平寺の屋根を越えたのではないでしょうか。

chatGPT斎 今日の一句  蝶の脚 踏みしめる道 の悠然

コメント

このブログの人気の投稿

芭蕉 ちゝはゝのしきりにこひし雉の声 4月27日(旧暦 三月八日)木曜日

芭蕉 夏草や兵どもが夢の跡 6月29日(旧暦 五月十二日)木曜日

蕪村 牡丹散て打ちかさなりぬ二三片 6月13日(旧暦 四月二十五日)火曜日