芭蕉 めづらしや山をいで羽の初茄子 7月26日(旧暦 六月九日)水曜日

めづらしや山をいで羽の初茄子 芭蕉

元禄二年六月十日(1689年7月26日)、芭蕉は、本坊でお昼い蕎麦やお酒をごちそうになり、14時ごろ鶴岡に向かいます。露丸同行で道々「小雨ス。ヌルゝニ不及。申ノ刻、鶴ヶ岡長山五良右衛門宅に至ル。粥ヲ望、終テ眠休シテ、夜ニ入テ発句出テ一巡終ル」(曽良「旅日記」)にあります発句が、掲句です。

所望した粥に、添えられていた茄子がきっと冷っとして美味しかったのでしょう。脇は、長山五良右衛門重行付けて「蝉に車の音添る井戸」です。冷たい井戸水で冷やしていた初茄子です。

自成庵謝幾 今日の一句  初茄子 すぐそこにある 古人の句

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