虚子 夏の月皿の林檎の紅を失す 7月8日(旧暦 五月二十一日)土曜日
夏の月皿の林檎の紅を失(う)す 虚子
大正七年(1918年)「七月八日。虚子庵小集。芥川我鬼、久米三汀等来り共に句作」と虚子句集「五百句」にあります。鎌倉の虚子邸だと思われます。
我鬼は芥川龍之介、三汀は久米正雄で、二人は大正5年に東京帝国大学を卒業した同級生です。芥川はすでに「羅生門」、「鼻」を発表して注目されていました。当時横須賀にあった海軍機関学校で英語を教えており、虚子と同じ鎌倉に住んでいました。虚子は珍しい夏の林檎で二人をもてなしたのでしょうか。
この頃ではないかと思われる芥川の句に、「久米正雄 微苦笑の小首かしげよ夏帽子」があります。
chatGPT斎 今日の一句 林檎空へ 月明かりの 無重力

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