芭蕉 夕晴や桜に涼む浪の花 8月2日(旧暦 六月十六日)水曜日  大雨時行(たいうときどきふる)

夕晴(ゆふはれ)や桜に涼む浪の花 芭蕉 

曽良旅日記・俳諧書留に「夕に雨止て、船にて潟を廻ル」と前書してあります。

象潟に到着した次の日、元禄二年六月十七日(1698年8月2日)、芭蕉は干満珠寺参詣後、塩越の熊野神社の祭りを見学。夕飯を食べ夕方から船に乗り象潟九十九島巡りをした時の吟です。西行歌「きさがたの桜は波にうづもれて花の上こぐあまのつり舟」を踏まえています。

塩越の庄屋今野又左衛門の弟、嘉兵衛が案内しました。その嘉兵衛に芭蕉が与えた真蹟には「夕方雨やみて、処の何がし舟にて江の中を案内せらるる ゆふ晴や桜に涼む波の華」とあります。この句は「おくのほそ道」には収録されませんでしたが、「桜」につきましては「『花の上こぐ』とよまれし桜の老木、西行法師の記念(かたみ)をのこす。」と本文に記されています。

chatGPT斎 今日の一句  夕涼み 木々がささやく 庭の秘密

今日は七十二候 大雨時行。

コメント

このブログの人気の投稿

芭蕉 ちゝはゝのしきりにこひし雉の声 4月27日(旧暦 三月八日)木曜日

芭蕉 夏草や兵どもが夢の跡 6月29日(旧暦 五月十二日)木曜日

蕪村 牡丹散て打ちかさなりぬ二三片 6月13日(旧暦 四月二十五日)火曜日