其角 手拭の筐よりもる一葉哉 8月7日(旧暦 六月二十一日)月曜日

手拭の筐(かたみ)よりもる一葉哉 其角

「艸庵に水つきて住わびける僧を問て」と前書。「花摘」元禄三年七月二日(1690年8月7日)の条の句です。

大雨の時期です。知り合いの僧の庵が水に浸かり見舞に行ったのでしょう。

手拭入れにしていた「筐(かたみ)」は目の細かい竹かごのことですが、「もる」とありますから目は粗かったかもしれません。「一葉」には小舟という意味がありますので、この僧は、もしかしたら周辺も水没し舟による救助がいるくらいの水害に遭った可能性もあります。

現代で言えば、線状降水帯発生による集中豪雨で…

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